ロマンティックじゃない?

アンチ・ラブコメ映画と思わせた、ラブコメ賞賛映画!

ロマンティックじゃない?

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あらすじ
幼いころ母親に言われた言葉がきっかけで、ラブコメが大嫌いになった建築家のナタリー。ある日、駅で強盗に襲われ、強く頭を打ってしまう。目が覚めると、そこは大嫌いなラブコメの世界だった・・・!?

 

 

Netflixs限定映画。最近のネトフリ作品って本当に面白いね!マリッジ・ストーリーも最高だったし、全裸監督、Followersも地上波では放送できないだろう領域に踏み込んだ作品で、今後も目が離せない。
そんなネトフリ限定作品の一つである「ロマンティックじゃない?」。主演はレベル・ウィルソン。今までの彼女が、おもしろさ全開コメディ爆弾!だとしたら、今回の彼女は、さとりひねくれおきあがりこぼし、といったところだろうか。

 

ピッチ・パーフェクト(吹替版)

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  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 

 

いつもの彼女は陽の雰囲気の脇役が多いが、今作はどちらかというと陰の雰囲気の主役だ。幼いころ、母親に言われた言葉がきっかけで、自分の容姿に自信が持てなくなってしまい、ラブコメ映画が大嫌いになってしまう。

 

この映画は、「自分を愛するということ」がテーマなんじゃなかと思う。世の中は、可愛い、美人、スタイルがいい、痩せている、そんな人たちをもてはやす傾向がある。メディアには可愛い女の子たちで溢れ、次々ダイエット本が出版される。しかし、もてはやすあまり、そうでない人は自信を失ってしまいがちだ。幼いころからTVで可愛い女の子を見ていれば、なんで私の目はあんなに大きくないんだろう?とか、自分の平べったい鼻が嫌いだとか当然思ってしまう。かくいう私もその一人だった。可愛くないから、痩せてないから、きっと私には「価値がない」。一生彼氏もできず、結婚もできず、一人で孤独に生涯を終えるんだ・・・。本気でそう思ってた時期があった。正直言うと、今でも思ってる。かわいい子と並ぶとへこむし、痩せてる子の努力をみると、私はなんて怠惰なんだって自分を責めたくなる。ダイエットがテレビでとりあげられる度、痩せなきゃいけないんじゃないか・・・とよくわからない義務感に駆り立てられる。私のことをブスと言い放ったアイツの顔が脳裏から離れない。
でも、太ってたっておブスだって私は私。もちろん、美しくなるための努力は素晴らしい。だけどその努力だって、自分自身を愛してこそ初めて真価を放つんじゃないだろうか。可愛くなければ、痩せていなければ愛されないという思い込みを捨てて、自分自身を愛することができれば、世界は少しずつ輝いていく。「ロマンティックじゃない」を観てそう思えた。自分を愛せれば、世界を心で見ることができる。愛し合える人とも出会える。きっと、きっと。そうであってほしい。

 

あかり